東京大学大学院総合文化研究科
言語情報科学専攻
Language and Information Sciences, University of Tokyo
近現代イタリア文学。特に、19-20世紀にトリエステで書かれたイタリア語文学。オーストリア帝国領として19世紀後半から急速に発展したトリエステは、20世紀を通じて戦争と度重なる国境線変更に翻弄された。その中で特異な作家が輩出され、ジョイスと親交を結んだズヴェーヴォ(1861-1928)、20世紀イタリア詩を代表する存在となったサーバ(1883-1928)、ノーベル賞候補となったマグリス(1935- )などは、現代イタリア文学において重要な地位を占めることになった。これらの作家たちが、重層化した現実からどのように人間の本質を切り出して語るかということに関心がある。